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映画の日とそれ以外 パイレーツロック と THIS IS IT
芸術の秋にふさわしい映画を2つ見てきた。

映画の日よりまえの10月28日に『パイレーツロック』(原題『The Boat That Rocked』)を見た。
この映画は本当にたまたま、映画の日は何を見に行くかを検討中に偶然見つけた映画で、珍しい事に奥様の方が行きたがった映画です。私も当然ROCK MUSICならば反対する訳も無く、映画の日より前に行くことにしました。何故なら映画の日は『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を見に行く事に決まっていたからです。(これも珍しい事ではあります)

『パイレーツロック』
これを見るとヤッパリ、女と酒と音楽(とタバコ)は切っても切れないと、認識を新たにしますね。昔はそれにマリファナもあったようですが、まあ酒もドラッグと同じという事で。
でもミュージシャンでもないDJがなぜあんなにモテル?しかもめちゃくちゃ太っていたりするのに?

さて、パイレーツロックはロックの御伽噺です。昔々ある島国のそばに海賊ラジオ局があってな、一日中ロックミュージックをながしておったそうな。そんな感じで始まる御伽噺です。古き良き時代を懐かしむ、そんな映画です。そういう意味では映画が一番ロックじゃない(笑)でも、そこにながれる音楽は間違いなくRockであり、Pop'sであり、あの懐かしい頃のイカス音楽です。それに映画の筋は御伽噺なので間違いなくハッピーエンドになります。かなりの紆余曲折はありますけど。

そうやって見ると懐かしい音楽に浸る中年以上のオジサンオバサン御用達映画というよりは、まだ10代のお子様に見ていただきたい。こんな苦労してロックは・・・なんて説教かますためではなく、今も昔も変わらないだろう?という為に。

映画の中のキャラは皆バカみたいだけど、味も素っ気もない真面目な人生より、刺激的に堕落するほうが楽しそうと思えたら、貴方も彼らの仲間になれまっせ。(☆☆☆★)

、11月1日映画の日に『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を見ました。映画館が満員になったのを見たのは久しぶりです。それだけヤッパリ強烈な人だったわけです。

不思議だったのは、ここで出ているマイケルジャクソンはもういないのですが、全然そういう気がしないのです。パワフルに踊り且つ歌い、精力的にリハーサルをし、音楽について駄目を出し、ショー全体を仕切る、本当に生身の彼が映っていました。

でも考えてみると彼は歌を歌い、踊っている時以外はどちらかと言えばトラブルに巻き込まれ続けていました。整形もそうだし、その性的な嗜好や、結婚、出産(奥さんがだよ)そして死までもがそうでした。しかしスリラーやビートイット、ビリージーンなどの初期のヒット曲の頃からPVを見れば分かるとおり歌って踊っている時は誰よりも輝いて見えます。この映画の中でもそうです。全編にわたり歌って踊っているので当然ですがものすごく輝いています。映画用に撮ったわけでもない動画を編集して映画っぽくしたとしても、そこに映っている画像はライトがまぶしくてマイケルの顔が見えなくなったり、急にズームアップしたと思うとガクガク震えてものすごく見辛くなったり、挙句の果てにはパンが早すぎて人の顔が全然見えなかったりします。なのに、圧倒的な存在感で画面上に君臨しています。衣装だって普段着や寝巻きみたいなものなのに。

ところでこの映画を見ても感動するのはちょっと無理です。まず話の筋も何もありません。ただマイケルジャクソンがどんなにショーに情熱を傾けていたのか、シンガーとして素晴らしいか、ダンサーとして凄まじいか、それしか出ていません。確かにその映像は見るものを圧倒しますが、感動的というのではありません。むしろただ圧倒され、ひれ伏すという方が相応しいです。でもそれだけすごいんですよ彼は。素人のお父さんが撮った様な映像でもヒシヒシと感じられます。何といってもその強烈な歌と踊りばかりなんですから。

そう、この映画にはマイケルジャクソンの良い所ばかりが詰まっています。だから彼の冥福なんかを祈るより、この映画を見て圧倒されちゃいましょう。もう2度と生身の彼は見れないんですから。冥福を祈られるより、この映画を見るほうがよっぽどマイケルジャクソンは喜ぶんじゃないかな。なんてったって彼は超一流のパフォーマーですから。(☆☆☆☆)

(11/2 幾つか追加しました。)
by zukunashi | 2009-11-01 22:53 | 映画・演劇・音楽


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