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天使と悪魔 そして スタートレック
1週間で2本の映画を見に行ってきた。一つはベストセラー作家のシリーズ2作目の映画化となる『天使と悪魔』
もう一つはあの偉大なSFテレビドラマであり、映画でもある宇宙大作戦のクルーの若いときのエピソード(だと思っていたのは私だけ?じゃ無いよね!)『スタートレック』

そのどちらにも共通しているのがサイエンス(科学)を扱っていること。ただし前者はどちらかといえばリアルな現実的な科学で、後者はSF(サイエンスフィクション)としてなので、その取り扱いや話に占める比重はぜんぜん違うんですが。

『天使と悪魔』では科学は宗教・・・特にキリスト教・・・と対立しているものとして描かれていて、話の中ではキッカケのような存在です。ステレオタイプな宗教と科学の対立の話が出てくるのですが、ストーリィにはあまり関係がありません。むしろ真犯人について何回もこちらの期待を裏切ろうとする伏線が張られ、非常にハラハラドキドキしました。
ただしサイエンスの取り扱いについては中華の食材を始めて料理する和食の料理人のような感じで、(たぶん原作もそうなんでしょうが)使い切れていないというか、話のリアリティをむしろ薄めてしまってご都合主義的な感じをそこだけ強く感じてしまいました。でも科学的なところ(中華食材)以外のものはさすがに慣れているので、ストーリィとしては面白かったです。(むしろ科学的なところに厳しすぎる私がいけないんだろうと思いますが)あそこの部分だけチョット残念です。

方や『スタートレック』は元々SFとしては非常に定評のある、しかも熱烈な信者もいるドラマシリーズなので、中途半端なことをすればそれだけで非難囂囂。大変な事になるのは目に見えています。それだけに期待と不安が合い半ばだったのですが、SFを大胆に使って設定から歴史まで変えてしまったんですが、でもきっちりシリーズとして辻褄を合わせてきたのは拍手物でした。
それはちょうど中華料理人が使い慣れた香辛料や食材を使って四川料理を作るように、激辛なんですけど旨いという感じです。但し苦手な人はいるので全然だめという人もいますが、もともと辛い料理が好きな人(SFファン)なら結構いけるハズの映画です。

で、私としては『スタートレック』は今年見た映画のトップに来るぐらいのいい映画だったと思っています。いい映画というと芸術性だとかいろいろあるんですが、スタートレックについては文句無く楽しめるエンターテイメントで且つ昔のシリーズとの親和性も高い所がその理由です。
カークは決断力と思い切りと統率力の片鱗を見せ、スポックは地球人とバルカン人のハーフとして悩み、スールー(カトー)は控えめながらも地上に派遣される重要な任務では常に信頼にこたえる頼もしい部下であるし(予断ですが、彼が一番テレビシリーズと似てない気がする)、ウフーラ(テレビ版だとウラとかウーラ中尉だったような気が・・・)は情熱的で知的(で若くてセクシー)。でもドクターマッコイはカークとの友情に篤いのですがあのしかめっ面と毒舌がかなり弱かったような。スコットも職人的な感じが弱くオタクっぽい感じがしました。(でも細かい仕草とか雰囲気は一番似ていた!)チェコフはひ弱な文型少年的な感じよりなんかやっぱりオタクっぽい気が・・・。
いやいやなんか私はトレッカーじゃないのにいろいろごちゃごちゃ細かく書いちゃいましたけど、とっても満足でした。

サスペンス好きなら『天使と悪魔』SFとアクションが好きなら『スタートレック』はお勧めです。
『天使と悪魔』☆☆☆
『スタートレック』☆☆☆☆☆


追記:スタートレックのリンクは英語版を使っています。日本語版のwebサイトだとトップにカーク、ウフーラ、スポックの3人しか出ていないんですけど、英語版だとチェコフ、スールー、スコット、マッコイも出ているのでやっぱりみんな集合していないとダメでしょう。何で日本語版のwebページは3人なんでしょうね。
by zukunashi | 2009-06-01 22:50 | 映画・演劇・音楽


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