3cm、3cm、6cm の三角形・・・?
閑話休題第2弾です。外伝ばかり書いてしまって本編が進まないかもしれませんが、ひらにご容赦下さい。

えー、この話、元々は小学校算数の教え方についてニセ科学で有名な(笑)菊池誠教授のブログを読んでいてみつけたコメントがネタになっています。(kikulogの該当コメント)コメント一番下に出ている
http://okwave.jp/qa/q5273339.html
↑このようなトンデモ事例があるぐらいだから、和の順序に拘る教師がいても不思議はないのかも知れない
というリンク先のOKウェブ読んでなんじゃコリャ?と思うか思わないかで、この記事を読むべきかどうか決まります(嘘)

で、ほんとタイトル通りで申し訳ないんですが、世の小学校先生諸君は算数の時間に本当に”3cm3cm6cmの三角形“を作図させているんでしょうか?

という疑問を元にググッてみました。
3cm、3cm、6cm の三角形
結果、私が見た時点で52900件が検索結果として表示されました。で一番上が先程のリンク先です。リンク先の投稿日を見ると2009-09-08でおよそ1年3ヶ月前の出来事です。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
21世紀にこんな嘘教えている先生いるの!?と思ったら教えてgooでも同じ問題の質問があります。
3cm、3cm、6cmの二等辺三角形は・・
こちらは2004/12/31と6年前ですから、関連は薄いと思いますが、辺の長さが同じという事はこの質問は教材として先生の間で流通しているのでは?と疑われます。まあこれ以上掘り下げるのは難しそうなんで保留ですが、考え方も教え方も何もかもダメっぽい問題だなぁと思います。



ところで大元のkikulogでの記事は掛け算の順序問題についてというもので、小学校2年生の算数の問題です。
さらが 5まい あります。
1さらに りんごが 3こずつ のって います。
りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
という問題で5×3=15と書いたら、答えは◯だけど式は×になっていて3×5=15と朱で訂正された、という事です。この問題はTwitterでもチョット話題になっていました。kikulogではもっと話題になっています。菊池誠教授は両方共正解という立場です。私もそれに賛成です。

これについてもネットをサーフしてみると賛否が分かれています。という事で賛成側として一応現役教師と自称してらっしゃる方のブログを取り上げさせていただきたいと思います。
Kidsnote【ゆっくり理解】なぜ3×5で正答で、5×3が小2のテストでは誤答なのか
こちらのブログのいいところは算数科学習指導要領解説や東京書籍の教師用指導書からの引用などがあり、教える側の苦労というものを垣間見せてくれるからです。たぶんこれに沿って指導プランを作成して教えているのだと思います。で、この先生は
残念ながらこれはバツをつけざるを得ません。計算結果としての答えは同じでも、式の表す意味が違うからです。
一時間目に戻ってください。
との結論です。そしてその下の方に仮想問答集がでています。
◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎ ◎◎◎

このおはじきの並べ方を見たとき、3+3+3+3+3 とは表せますが、5+5+5とは表すことはないでしょう。かけ算が同数累加からスタートした以上、(小2の段階では)ここに戻れないとダメなのです。

ナルホド掛け算が同数累加からの延長だからこうなるわけですね。たしかにこれだと掛け算の式の順序は重要となります。それ以降にも仮想問答は続きます。
「何を言うんだ、5だって、一つ分じゃないか。ほら、一つずつ皿にのせた場合、5つ載せると一巡する」
「皿に1つずつりんごが載っている状態」を1つ分と考えることは現実的ではありません。5皿に1つずつ載った状態を一つ分と考え、それが3つ分だと考えるなら、(皿5皿+りんご5個)×3=皿15皿、りんご15個となります。

「違うって。皿に1つずつ、5皿分載せる作業を1つ分とするんだ。」
そしたら、1×3になりませんか?だって作業は回数であって、個数ではないですから。
1作業×3回=3回作業したという式になるでしょう。
ん?特に後半の1×3になりませんか?だって作業は回数であって、個数ではないですからについてはチョット疑問。
そしてその下に東京書籍の教師用指導書の引用をした上で更に続きます。
言い換えると、5×3の概念は具体物で操作した結果から導くことができないのです。

◎◎◎◎◎ 1回目
◎◎◎◎◎ 2回目
◎◎◎◎◎ 3回目

これは確かに5×3になりますが、「1皿にりんごが3個のっています。」を表していません。

このように具体物を操作した時、「1つの皿に”既に”3つずつ載っている」という題意から外れます。
問題文ではりんごは既に皿の上ですので、それを一度集めて、再配分しない限り、5×3は成り立ちません。
たしかにそうですね。既に載っているものを問題にしているんですから。しかしその上の想定問答では配布方法についての反論に応えていましたから、そういう考え方については「1つの皿に”既に”3つずつ載っている」と答えればよかったのではないでしょうか。

そういえば配りながら数を数えるのは一番最初にやるやり方だと思います。という事でこんな例を考えてみました。トランプで5人にひとり3枚づつカードを配ることを考えてみたらいかがでしょう。3枚づつ渡す人はマレだと思います。まず1枚ずつ1回り、2回り、3回りとして真ん中に配り終わったカードを起きます。3枚でやるゲームがどんなものか分かりませんが(笑)問題としては枚数を聞いてきているので賛成派としては3×5=15じゃないとダメです。しかし、配り方を見てみると1回り5枚を3回繰り返します。そう考えてみると5×3という式も浮かびますね。配り方に着目する指導法があったなら、こう教えることも可能です。

実際、家でトランプをしたり、親のお手伝いをしたりすれば分かりますが、算数の出題者が意図するように並べたりするとは限らない例はいくらでもあります。例としてトランプを出しましたが、例えばケーキでもいいのです。5人兄弟に15個のショートケーキを買ってきたとします。まあ何かの記念日だったんでしょう(笑)この場合も子供たちはきっと(ジャイアンみたいな子がいないと願っていますが…)長男、長女から順番に1個づつ自分の好きなものを持っていくでしょう。3回とれば終了です。1人目が3個取り2人目も3個取り…というやり方もありです。どちらかに決められません。子どもが目の前の皿にあるケーキをどう配ったのかについては切り捨てて考えないと算数にならないと主張することは出来ます。しかし子どもがどう考えるかは、こうしろときめられないのではないでしょうか。この問題を見て配り方から推論する子もいれば、先生の教え通り同数累加で考える子もいることと思います。そうなるともう算数じゃなくて国語なんですけどね(笑)

りんごと皿のような教える側に都合よく舞台装置を揃える方法は教える側としてはいいでしょう。ですがこのブログの先生も※すごくうまく授業が進んだ場合です。こんな見事に進むことは実際無いけれども。と書いているように都合よく進むことは皆無です。どうしても同数累加が理解出来ない子が居た時はどうするんでしょう。
式を聞かれたときは、式から読み取れる「考え方」が「指導内容と」合致しているかを聞いているのであって、正しい計算結果が出るように式を立てたかどうかを聞いているのではありません。

いくら数学的や考え方が合っていたとしても、指導したことと違うことを書いているので×をつけざるを得ないのです。
なんて書いてらっしゃいますが、学習指導要領を教えているのでしょいうか。それとも算数を教えているのでしょうか。

P.S.新たな火種
この先生は、勇み足が好きなようで上記の記事の中でこんな事も書いています。
この授業の評価規準から勘案しても5×3を正答とすることはできないのです。(授業のねらいと外れている)

極論するとこれは式としては○です。

3×5=20

これは完全に○です。なぜなら、「しき」の問題はあくまでも考え方を問うているのであり、計算結果は「こたえ」が聞いています。なのでこれは○です。
こうなると既にこの授業は算数の授業ではなく、むしろ道徳なんじゃないかと邪推しますね。算数(及び数学)よりは学習指導要領が大事なんでしょうか?

P.S.もう一点だけ本論と関係ないところですが
小学校2年生ぐらいだと文章は文節毎に間が開いています。
さらが 5まい あります。
1さらに りんごが 3こずつ のって います。
りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。
小学校3年生ぐらいだったと思うのですが、これと同じように分節で間を開けて作文を書いたら、ダメを食らったことがあります。間は開けないで書きましょうと言われ、家に帰って親からも同じ事を言われたので教科書を持ってきて、このとおり書いたんだ、といった覚えがあります。その後どうなったのか覚えていませんが、今でも憶えている学童期の記憶なので、けっこうその時はガーンΣΣ(゚д゚lll)ときたんでしょうね。この問題分を読んでそんなことを思い出したりしました。
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by zukunashi | 2010-12-11 14:26 | 小ネタ | Comments(0)


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