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マスコミがお先棒を担ぐ
天漢日乗の記事は非常に刺激的で、またいろいろな話しをネタにしてくれるので、読む方もいろいろWebで資料を漁りながら読まなければいけないありがたいブログだ。

元々は大淀病院の話しの時にいろいろ漁っていた時に他のブログでトラックバックされていて、その時見つけた医療系ブログのRSSと一緒にしていたが、医療以外の話しの方も多いので近ごろは普通の巡回経路に入っている。
そこで先日「マスコミたらい回し」とは?(その155) 何を今更毎日新聞岡田功記者「アメリカと比べて良質で安価な日本の医療崩壊を止めたい」しかも大阪発の記事でという非常に皮肉っぽい題名の記事が書かれていた。大阪の毎日新聞と言えば大淀病院の報道では結構な量の誤報と見紛う記事が量産され、挙句の果てには新聞労連から第11回ジャーナリスト大賞の特別賞受賞という快挙も成し遂げたところである。嘘も言い続ければ真、という良い例である。
という事で私もその記事の中で引用されていた毎日新聞大阪本社のコラムを読んでみた。憂楽帳:米国の医療 - 毎日jp(毎日新聞)

岡田記者は身を以って(正確には奥様が)体験したせいもあるが、彼が医療崩壊は食い止めたいと思っていることは間違いないだろう。とは言え、これについては天漢日乗の中の人が指摘している
医療スタッフによる奴隷労働体制を温存し、医療にかかる経費は、なるたけ節約したいがために、「医療崩壊は食い止めたい」
については激しく同意する。

それとは別に、非常に些細な事かもしれないが一つ疑問がある。

岡田記者(の奥様)が体験したアメリカの医療は一般的な医療から見たらどのあたりなのだろうか?高度な医療を売りにしている金持ち向けの病院?それとも普通の救急病院?どちらかというと貧困層がメインの病院?その時受けた医療はどのレベルなのだろう?金額は保険から払われているということだが、そのどんな医療に対してどれぐらいの金額が請求されていたなどは全くチェックしなかったのだろうか?
文中には
海外留学保険のキャッシュレスサービスを利用したので知るすべもない
と書かれているが、本当に知る術はないのだろうか。代わりに点滴一本3000ドルかかった知人の例を出しているが、彼の書き方を見るとそれもどれほど信頼がおける数字なのかと思われてくる。

往々にしてこれを元にアメリカと日本の医療の違いを誤解する人が出てくるのではないかと思う。逆にERを見てアメリカの救急医療はすごい!!それに比べて昔自分が救急車に乗ったときは…と考える人も同様だ。

気を付けなければいけないのは、たった一度の経験で分かったつもりになってはいけない。経験したことで安易に社会問題を理解したつもりになってはいけない。貴方のたった一度の経験だけで理解が出来るほど問題は単純ではないのだから。
だからといって経験は大切であり、貴重なものである事には変わりはない。しかし経験というのは非常に狭いところで起きることであり、それだけでは社会の本当にごく僅かな一点に過ぎない事に気を付けねばいけない。それは丁度パソコンや携帯の画面の中の一個の点だけを見て、この画面に写っている私の記事の全文を推測するようなものだ。
一個の経験をキッカケに、様々な情報を集めて全体像に迫っていくならば素晴らしいことだ。もしこの記事がキッカケなのだとすれば、それは大いに結構である。しっかりとした成果につながって欲しいとは思う。毎日新聞でそれが可能かどうか、岡田記者で可能なのかどうかは別の問題であるが。

大切な事だからもういっかい。
たった一度の経験で分かったつもりになってはいけない。経験したことで安易に社会問題を理解したつもりになってはいけない。貴方のたった一度の経験だけで理解が出来るほど問題は単純ではないのだから。
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by zukunashi | 2010-02-23 21:47 | えー?! | Comments(0)
ふざけんな!!どうすりゃ良いんだ!!!
夢見るかえる : 断れないよりトラバ。

医療が・・・医師が・・・どんな状態なのか・・・私がお休みをいただいている時にも彼女等は何かに取り憑かれたように人を助けている。

医師としてなのか?それともプライドや誇り、矜持、その他諸々の、今渋谷や新宿でふらついているガキんちょや新橋有楽町あたりで酔いつぶれている年配諸兄が既に放り出して振り返りもせず道端で朽ち果てていっている、そんなものを後生大事にかかえている。

捨てちまえよ!!

と乱暴に言いたくなる。

私はabsinthさんに会った事がある。スリムで小さく儚げなのに弾けて元気だった。おじ様連中や若い人が集まって上京してきたabsinthさんを囲んだ呑み会での事だ。

嗚呼あの人がいま消耗している。半年ほど前から幸せそうなブログを更新していたabsinthさんが、おろし金に頭をこすり付けるようにしてどんどんちびていってしまうのではないかと、彼女の文を読むと怖くなる。

自身を鬼と言い、過労死に向かうと言い、休んでいない、寝ていない、家に帰っていないと言う。

誰か警察に電話して、△□病院で医師がレミングスの様に死に向かっていると連絡すればよくなるだろうか?
それとも病気になりそうな人間を見つけては、ドクターkやブラックジャックやドクターハーレーや(ブラックジャックによろしくの斉藤 英二郎はダメ)そういった諸々の名医をあてがって、決して救急車なんか使わせないようにすれば良いのか?

医師が足りないとか、医療崩壊とか、医療点数だとか何とか言う前に、医者も人間で人間らしい仕事をしないと過労死するんだぞ、というあまりに当たり前のことを、なぜこんな悲痛な叫びを聞きながら、思い出さなければいけないのか。

多分じっとこの様を見ていなければいけないのだろう。私も含めて漠然と「医者は何時でも待っててくれて、24時間病気になれば診てくれる」と高を括っていたせいだ。

友達がもがいているのにディスプレイの向こうにいるから、手を伸ばしても彼女を掴めない。
なんて事だ。なんて様だ俺たちは。
本当にただ指を咥えて見ているしかないのか??!!
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by zukunashi | 2008-06-17 00:01 | 事件・事故 | Comments(4)
私は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ支援します
私は福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ支援します

自分のブログからブックマークレット。
この件に関しては『老婦人の夏』に書いている為こちらはリンクのみです<(_ _)>
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by zukunashi | 2008-03-01 15:50 | 事件・事故 | Comments(3)
嬉しさも小ぐらい也・・・
この連休で訪問者延べ70000人を超えるだろうなぁ、と昨日思っていました。残り500人ぐらいでこの頃1日100人前後の訪問者がいるので。

と思っていたら今日あっさり越えていました。a0008523_1657276.jpg何でまた・・・
と思っていましたが謎はあっさり解けました。
以前奈良県の大淀病院での妊婦が出産中に子癇発作を起こし出産後に亡くなられた件で幾つかの記事を書きました。
医療問題というタグで見ることが出来るのですが、今日YahooNewsで「転院断られ死亡の妊婦、詳細な診療情報がネットに流出」というニュースが流れた為だと思われます。

実際私もその流出したデータを読みましたし、それを下敷きにして書いたところもあったので、私のやった事が非常に軽率であります。

個人の医療情報はプライバシーとして尊重されなければならないです。自分の正義感に酔い痴れていたのかもしれません。

該当記事よりそれに関わる情報と思われるものを削除いたしました。

またこれによりネットの怖さ云々が喧伝される事と思いますが、片棒を担いでしまったものとして考える次第であります。
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by zukunashi | 2007-04-29 17:19 | えー?! | Comments(2)
高市大臣の本音?
高市早苗内閣府特命担当大臣には肩書きの横にいろいろ付いてくるようです。
沖縄及び北方対策担当、科学技術政策担当、イノベーション担当、少子化・男女共同参画担当、食品安全担当、原子力発電施策、青少年健全育成、食育、消費者対策、高齢社会対策、障害者施策、交通安全対策、薬物乱用対策、自殺対策、犯罪被害者等施策、銃器対策等
ご本人のwebページのプロフィールを参考にいたしましたが、ざっと見て担当と付いているので五つ、それ以外対策などと書かれているのが11個あります。お忙しいのでしょうね。
その高市大臣が2007年1月の報道2001でどうも下記のような発言をなされている模様です。
つゆだく大臣の大ボケ発言
>1/21「報道2001」で少子化特集をやっており、そこに高市大臣(少子化・男女共同参画担当大臣)が出演していました。 その中で彼女はこんなとんでもない事を言っていました。
>am7:46頃
>「(少子化対策の一環として)出産一時金を35万に増やしたが、産婦人科医院が便乗値上げしてしまったため、少子化対策としての効果がなくなってしまった
[政治家暴言]モウドウニモ止マラナイ by東京日和@元勤務医の日々より引用
見ていただいたように引用の引用という事になりますので裏を取りたかったのですが、最初の発言ブログが医師専用ブログで、経歴詐称して潜入するわけには行かないので、他の情報も無いか調べて見ました。
高市:「例えば、出産のためのサポートを増やしたら、産婦人科が便乗値上げしていた、不妊治療は住んでいる地域に限定せずに、働いている傍で受けられるようにしてほしいなど」
少子化とイノベーションと経済財政(報道2001~フジテレビ)by林志行「e戦略の視点2」
より引用
というブログにも行き当たりました。
ウーンこういう言い方をすると何ですが、産婦人科が便乗値上げって、どういうことでしょう?便乗値上げという言葉を二つの別々の人が書いた記事から出て来ているという事から見ても、多分そういう発言をされていると思いますが、非常にネガティブな言葉です。正規の値上げじゃない、という意味を感じます。
という事で調べを進めてみた所2006年10月24日の記者会見で下記のような発言があったようです。
(問)ホームページにおける少子化に関する意見募集について、「出産育児一時金の支払い」と「不妊治療」について、具体的にどの様な問題が起きているから意見募集をすることにしたのかお教え下さい。

(答)実際にどの様な問題が起きているとのご質問ですが、ホームページを見ていただければわかると思いますが、現行制度はこうなっていますが、実際にいかがですかという話なのです。私個人のホームページに寄せられた件について、ここで内容を細々と明らかにすることが適切かどうかわからないですが、例えば出産したときの一時金の金額が上がることを楽しみにしていたけれど、近所の産科で便乗値上げがあって、結局何のことだかよくわからず困るという御意見も、一例ではございますが寄せられておりました。 高市内閣府特命担当大臣記者会見要旨(平成18年10月24日(火)9:46~10:03 於:合同庁舎4号館6階 会見室)より引用
ここで言っているホームページというのが何を指しているのかわからないのですが、高市早苗氏のwebページ衆議院議員 高市早苗(たかいちさなえ) 奈良発 一緒に創ろう!日本の未来大臣ウィークリーにどうも元ネタがあるようです。『●少子化対策へのご意見に感謝! 2006年11月26日』というリンクをクリックします。
・・・前略・・・特に「少子化対策」については、1週間程で数百通のご意見が寄せられました。とりわけ多くの方から同様の内容でご指摘が有った点について、一部ご紹介しますと・・・。

「出産育児一時金が30万円から35万円になると聞いて喜んだのですが、近所の産婦人科医院は便乗値上げをしました」・・・後略・・・
衆議院議員 高市早苗(たかいちさなえ) 奈良発 一緒に創ろう!日本の未来 大臣ウィークリー ●少子化対策へのご意見に感謝! 2006年11月26日より引用
エー時間軸がおかしいのですが、これではないかと思われます。

とすると、彼女はある支持者からのメールを見て産婦人科が便乗値上げをしているという情報を得たわけですね。
確かに他のブログなどを見ても、産院が値上げしたという記述にいくつかぶつかります。又は値上げするなという記述にぶつかります。とすれば病院も値上げをしているようです。
それが便乗値上げなのか正当な費用の請求なのか・・・。ただし出産育児一時金を増やしたタイミングで値上げをすれば、そう思われてしまう恐れは大きいです。

しかし一つ確認したいのが便乗なのかどうかという事。

医療崩壊の話をwebで読んでいると、必ず医療報酬をめぐる話も書いてあります。
そこでわかるのが一般的に思われているほど病院経営は楽ではない、ということ。そしていま医療行政側は医療費を総量で削減する方向に向かっています。

だから便乗値上げなのかちゃんと調べてから発言をしてほしいと思います。それをまたマスコミでただ垂れ流すのは、高市大臣が自分の支持者の発言、メールに耳を傾けているというポーズにはなると思いますが、メディアリテラシーの観点から見れば、しかも大臣という立場から見ても少々軽率なのではないでしょうか。
それは毎日新聞のある事件での取材と同じではないでしょうか。

少子化と絡めるつもりは無いですが、まさか老人介護と同じように出産も自宅でとか言い出さないでしょうね。
だいたい介護に関するコストに見合わないからといって削減したり民間に任せてしまう事は行政サービスの精神に逆行しているのではないですかね。

不妊治療は・・・
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by zukunashi | 2007-02-03 14:29 | 事件・事故 | Comments(2)
こころしておかなければならない!
夢見るかえるabsinthさんは一度リアルでお会いした事があるブロガーの一人です。
absinthさんは彼女のブログを呼んでもらえれば分かるとおり心臓外科医師で、その上繊細な文も綴り、人に優しく自分に厳しく、そして何よりも(文章からも分かるとおり)チャーミングでキュートな女性でした。褒め殺しているわけではありません<(_ _)>
その彼女が書いた文章はアイデアにあふれている創作もあれば、優しい視線を感じる日記風もありますが、1月21日と23日に書いた手術よりもこっちの仕事のほうが大変なんだどこからどこまでが医師の責任か。個人で責任を負える範囲はどこまでか。を読んだ時、これを単なる医者の束の間の生き抜き、ため息として見過ごしてしまってはいけないのではないか?もしかしたら「あるある大辞典Ⅱ」のネタなんか書いている私は、とんでもない奴バカなんではないか?と思い始めたら止まらなくなってしまいました。

なのでどこからどこまでが医師の責任か。個人で責任を負える範囲はどこまでか。をプリントアウトして帰りの電車の中でもう一度読んでみました。
そうして家に帰ってこの記事を書きながら天漢日乗「マスコミたらい回し」とは (その37) 情動失禁 新聞労連、医師とこれから「お産難民」になる妊産婦、出産予備軍を敵に回す新小児科医のつぶやき意識変化などを読み比べて、既に産科ばかりではなく、日本のお医者さんの何%かは医者を辞めたいんではなく、日本医療システムを止めたいのだ、と思い当たりました。
特に新小児科医のつぶやき意識変化でもリンクされているある産婦人科のひとりごとというブログを読むと一層切なくなります。

ある産婦人科のひとりごとというブログは奈良大淀町立病院の事件からよく読ん読ませていただいています。まだ去年の10月はそれでも改善の希望を持っていらっしゃったと思います。新聞記事などを引用し、それに対すして「私見」と一歩下がっていますが、どうすべきかを的確に論じていらっしゃっいました。

その方が3ヶ月でもうだめなのでは?と書かれ・・・そしてabsinthさんのお書きになったどこからどこまでが医師の責任か。個人で責任を負える範囲はどこまでか。

でも私にはこれらが決して弱音とは思えません。患者からも、病院からも、マスコミからも、ましてや明日は我が身なのに気にしていない一般の人々からも背を向けられ、まるで春秋戦国時代の四面楚歌のような状況でも、absinth先生ある産婦人科医のひとりごとの管理人先生もそれ以外の殆どの医師が明日もうすうす感じながら仕事に行くことでしょう。それは惰性なのでしょうか?それとも何かの使命感なのでしょうか?

ブロガーである私のとれる方法は、これをトラバしてできればそれを他の方々に読んでいただくぐらいです。

読んで、そして考えてください。私はいい考えが浮かばないです。何をすればいいのか思いつきません。でもネットの中にabsinthさんやその他の医師の方々を何とかできる事を思いつく人がいるかもしれません。

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by zukunashi | 2007-01-24 23:44 | | Comments(2)
結果論ですが・・・奈良・大淀病院産科休診
まず、高崎実香さんのご冥福をお祈りいたします。

タイトルにしたとおり、結果論ですが青木絵美記者のもくろみは見事に外れてしまい、奈良県大淀町立大淀病院の産科は来春より休診することとなりました。婦人科は継続するようですが、唯一の産科常勤の医師が退職されるそうです。

仕方がない事ではあります。いつかはその仕事を辞める日が来る。しかし運命と言えるか何かに後押しされたのか・・・外野で見守っている私たちから見れば青木絵美記者はあの医師の引導を渡したのではないか・・・と思われる理由があります。
「だが、記事化が必要だと思った一番の理由は、医師個人を問題にするのではなく、緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を、行政も医師も、そして私たちも直視すべきだと思ったからだ。」
2006年10月26日(木曜日)
「次の実香さん」出さぬように=青木絵美(奈良支局)
より
と書くことはその記事を書いた青木絵美記者以外の記者でも、一般人である私も書くことが出来る。では一般人と新聞記者と何が違うか。取材力?文章力?人脈?仕事だから金をもらえるかどうかとか、実名と匿名?・・・etc.
私もよく理解していないし上手く伝える事は難しいが、マスコミは国家権力の暴走を監視する事が出来る、と思っていた。マスコミと呼ばれる、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどの各メディアは国家に対するある種のチェック機能を持っていると思っていた。そしてそれを後押しするのは一般民衆だと思っていた。

では、奈良県吉野郡大淀町の一病院で起きた不幸な出来事について、マスコミが報道した結果はどうなっただろうか。奈良県南部の周産期医療整備の遅れは露わになったが、それにより地域住民の唯一の産科が無くなり、お産をするには遠くの病院に入院しなければならなくなった。短期的に見れば地域医療の後退である。奈良県は2008年には橿原市に奈良県総合周産期母子医療センターを開設する予算を計上したので、それにより地域全体の周産期の医療水準が上がるのなら、短期の不自由は仕方が無いとすべきかもしれない。
だから私は百歩譲って、青木記者は前述のとおり奈良県の“緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を(中略)直視すべき”という想いでこの記事を書いたのだろうと多少考える。しかしその代わりに生贄の羊として差し出されたのは大淀町立大淀病院の産科の常勤医であり、奈良県南部の妊婦達の9ヶ月間ではないだろうか?とも考える。
結局彼女の書いた記事は歪に世の中を動かしてしまったのではないだろうか。もし何か良い事があったとすれば、日刊スポーツの井上真氏といい毎日新聞奈良支局の青木絵美記者といい、マスコミの中の人を注意深く見なければいけないという教訓を得たこと。また、ブログや色々なwebサイトを見ると、まだ意外と日本の市民も捨てたもんじゃない、という事。

あと、オーマイニュースがこの事件を報道したら(特にO記者とか)どんな事になっていただろうかと・・・考えたくない_| ̄|○

P.S.
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by zukunashi | 2006-12-28 23:28 | 事件・事故 | Comments(0)
大淀病院の妊婦死亡について
大淀病院から転送先が見つからず、子癇発作から脳内出血により亡くなられた高崎実香さんのニュースは、非常に反響が大きかったにもかかわらず、急速に静まっているように感じます。
アレだけ騒がれていたのにもかかわらず。

冷静な議論ができていたかというと、このニュースの発端となった毎日新聞の報道の時点から、それは無かったのではないかと思います。
分べん中意識不明:18病院が受け入れ拒否…出産…死亡
コレを読みますと、当然ですが多くの病院が拒否をしたことにより死亡したと感じるタイトルですし、大淀病院では子癇発作だったが、国立循環器病センターでは脳内出血となり、誤診という感じも受けます。しかも遺族から「長時間放置された」という談話もあり病院が処置を怠ったから・・・とも感じられます。

しかし、この記事には後日談がありまして、これを取材した記者が
記者の目:「次の実香さん」出さぬように=青木絵美(奈良支局)というコラムを書いています。

そこで青木絵美記者はこのように言っています。
「(前略)だが、記事化が必要だと思った一番の理由は、医師個人を問題にするのではなく、緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を、行政も医師も、そして私たちも直視すべきだと思ったからだ。居住地域によって、助かる命と失われる命があってはならない。 (後略)
記者の目:「次の実香さん」出さぬように=青木絵美(奈良支局) 毎日新聞 2006年10月26日 東京朝刊」
彼女は「医師個人」ではなく「システムの欠陥」を問題にする為にこの記事を書いた、と述べておりますが、最初の記事にはそういう意図があまり感じられません。それはその記事の結果として医療機関に警察の捜査が入った事からも分かるのではないでしょうか。
奈良県など8県が総合周産期母子医療センターの整備が遅れているのは確かでしょう。しかし、最初の記事は情に訴える感じが強く、遺族の無念さに感情的なブログや記事をあげる人が結構おられました。※1
青木記者は自分の意図した状況にはならなかったので戸惑ったのかもしれない。そして前掲したコラムを書かれたのかもしれません。しかし、結果的にそれにより事態改善に向け動いたからよしとするべきなのでしょうか。むしろマスコミの思惑とそれに踊らされる事に問題が在るのでしょうか。

そこで思い出した話があります。ブログすごろくで漫画について書いた記事にQ&Nさんより頂いたコメントにあった「ガロ」だ。
「ガロ」と出版社青林堂と親会社ツァイトに起きた出来事を詳しく書くと話もそれるし長くなるので書きません。見てください。※2
この時マスコミは一方方向からの情報を垂れ流し、結果として青林堂は親会社が倒産しガロ事態も休刊しました。私もマスコミ報道のみだった為、ガロが結果として休刊し、一時復刊した時も変わってしまった姿に愕然としたのを覚えています。その時に思ったのはガロは今の編集長でダメになったんだ、という事でした。

しかし数年してその当時の話をwebで読むと全く逆である事がわかり二度愕然としました。どちらが正当かという事は非常に難しいのですが、web上の資料を当たっていくと、その当時喧伝されていた事柄と全く違う情報もあること自体非常に不自然でした。

ガロ事件の時もそうでしたが一方の側が効果的にマスコミに情報をリークし扇動していった為、もう一つの側からの情報が全く入ってこない事に全然不信感を持たなくなる場合があります。強い憤りを感じるような場合がそうなのではないでしょうか。私の場合はガロ事件の時に復刊後の新しい編集長に憤りを感じました。その為に正常に物事を判断できませんでした。

別段目新しい事ではないですが、感情的になれば正しい判断は無理です。

そういう意味で毎日新聞の青木絵美記者の記事で読者の憤りを感じ正常な判断が出来なくなったという点で、彼女は有能な記者だといえるでしょう。記者の目:「次の実香さん」出さぬようにで書いているようにシステムの問題だという問題提起をしたかったのかもしれません。しかし、医者叩きが起きるような書き方をしたのも間違いなく彼女の功績です。

ところでCTスキャンを取るべきだと進言した当直の医者はどこにいるのでしょうか。
yahooや2chやブログの情報からはそれは誤報だという話です。※3そんな事を進言した当直医はいなかったそうです。

毎日新聞他新聞各社は正確な情報を基に記事を書いていますでしょうか。

「・・・前略・・・
 正確と公正 新聞は歴史の記録者であり、記者の任務は真実の追究である。報道は正確かつ公正でなければならず、記者個人の立場や信条に左右されてはならない。論評は世におもねらず、所信を貫くべきである。
 ・・・中略・・・
人権の尊重 新聞は人間の尊厳に最高の敬意を払い、個人の名誉を重んじプライバシーに配慮する。報道を誤ったときはすみやかに訂正し、正当な理由もなく相手の名誉を傷つけたと判断したときは、反論の機会を提供するなど、適切な措置を講じる。
 ・・;・後略・・・」
日本新聞協会webページより新聞倫理綱領より引用

最後にお亡くなりになられました高崎実香さん。ご冥福をお祈りいたします。何度も蒸し返すようで申し訳御座いません。

脚注
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by zukunashi | 2006-11-14 01:28 | 事件・事故 | Comments(10)
医療関係者は何を拠所にするべきなのだろう
この事故に遭われた高崎実香さんとその御遺族にお悔やみ申し上げます。

妊婦死亡で事情聴取へ 奈良県警、医療ミス調べる [ 10月18日 13時31分 ] 共同通信
上記の事件がおきた時に真っ先に思い出したのがNATROMさんのブログの[医学][ウェブ]ひどい内容のブログだった。そして読みにいったNATROMさんのブログには案の定この事故についての記事がでていた。[医学]福島/奈良/このままでは3発目も その中にあった新小児科医のつぶやきさんの記事も読み・・・というふうに、昔風に言えばwebサーフィンをして行く度に、医療についての歪な状態が垣間見えてくる。
医療が必要な人とその家族は医療従事者には過度の期待をする。期待に対する見返りを求める。
医療従事者は進んでいく医療に対して、取り残される。時間も金も無い医療従事者には、期待だけが圧し掛かってくる。
その上ミスをすると警察が出てくる。弁護士が出てくる。

こんな状況の為か現在産科医が非常に少ない。ついでに小児科医も救急医も。地方ほど医師不足は激しく、東京など都市では余っている科も多い。
asahi.com:お産の場、どう確保 減る産科医「職場環境の改善」急務に2006年06月20日など参考
2chなどでも医師の産科離れについてはときたまスレが立つが、その中の告白者がリアル医師なのか釣りなのか分からない場合も有るが、非常にシビアな話もある。またブログを見ていると医師の多くは今回の事件は警察が動く事にはやり過ぎだという意見も多い。
私も今回の件でマンガや小説などにでてくる悪徳病院長や理事長や事務長をふと思い浮かべます。
「そんな危ない患者はウチで引き受けて何か遭ったら大変だから引き受けは拒否しなさい!」
とヒステリックに喚いていたんじゃないかと想像します。しかし実際どうなんだろうか?
ベッドあったが拒否「別の妊婦に必要」と
というようなニュースもあります。転院拒否が正当なのかこの病院も警察の取調べを受けるのでしょう。
NICU(新生児集中治療管理室)がその時は空いていたから入れなかったのは?
実際NICUに入院したのはその事件の日の2日後だったのだから判断ミスなのでは?
何がいけないかを考え出せば沢山の答えが出てきます。大淀病院の医師。受け入れを拒否した病院の当直。本当にそれで、判断ミスをしたと警察が認定していく人かの医師を逮捕すれば一応この事件は収束するでしょう。

その後に医療が直面する事態はすなわち私たちが直面する事でもあります。
NATROMさんの予言(※1)が起き無ければいいなと思いながらこの記事を書いています。
産科医師が増えるのでしょうか。
(※1)そんなんで刑事責任を問えば、中途半端に産科医療をやっていると「受け入れても受け入れなくても刑事責任を問われる」ことになるため、産科医療を止める施設がたくさん出てくるようになり、さらに事態が悪化することは容易に予測できる。
NATROMの日記 ■[医学]福島/奈良/このままでは3発目も より引用


プライバシーに関わる情報を削除いたしました(2007/4/29)
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by zukunashi | 2006-10-22 11:38 | 事件・事故 | Comments(4)
そういうことか・・・医療報酬改定の影響
2006年7月の医療報酬改定については、今日NHKのニュースでやっていました。

どこかのニュースをリンクしたいのですが、新聞各社は特に動いていないのでしょうか、それともリンクされたり引用されたりするのは嫌いなので、そういう記事はすぐ有料データベースの方に動かしてしまうのでしょうか。簡単に出てくるのは『しんぶん赤旗』ばかり。特にこの記事ショック! 療養病床の病院が休止に出てきた病院は、急性期を脱したあたりの我が母を入院させたい病院としてもリストアップした事がある有名なリハビリ病院の話でした。愛知から伊豆は遠いので検討するだけで終わったのですが、伊豆韮山温泉病院はリハビリの質には定評のある良い病院だったはずです。
それ以外に全国保険医団体連合会06年度 医科診療報酬改定についてというものも在ります。
この06年度 医科診療報酬改定についてで気になったのは、問題点の三番目として『慢性期の医療』が『医療の必要性』の差によって報酬に格差をつけ、24時間介護が必要だったり筋ジストロフィのような難病でない限り病院から出なければならない“安い医療報酬”になっている事です。
母はもしかして、こうなる事で子供に苦労をかけるのが嫌で・・・などと妄想してしまう自分が怖い。
でも亡くなるまで入院していた病院の母と一緒の部屋にいた人でまだ40代の女性は、ときたま風邪を引いたりする事もあるのですが、24時間呼吸器をつけたりされていないので、今回の改訂の影響を受けたのじゃあないだろうか。
あの病院にいる事で安心という訳ではないが、だからといって自宅で介護できそうでもない。その女性の80を越すお母さんは毎日見舞いに来ていた事を思い出します。

わが母や同じ病室だった方のような意識のない状態の人を、国はどうするつもりなのでしょうか。介護付きのホームはまだ絶対数が少ないですし、入居時にかかるお金も月々払わなければならない金額も安いものではありません。
国民保険制度というが、枝葉を切り捨てていった為に今やしか残っていない枯れた森のような気がします。

医療保険でのリハビリも上限があり、その後介護保険でリハビリを受けるはずだが、まだ全然出来ていないと聞く。医療保険が破綻するからといって、受けることが出来る人をどう選別するのがいいか試行錯誤しているように思える。

介護保険費も払い、医療保険も払っているが、将来自分が病に倒れてもその保険からは何も賄われない気がしてならない。
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by zukunashi | 2006-10-03 23:07 | えー?! | Comments(2)