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ジャングルベル・シアター2015年春公演 ~20周年記念~「おとぎ夜話~特別編~」
ジャングルベル・シアター2015年春公演 ~20周年記念~「おとぎ夜話~特別編~」

4月18日土曜日の【福禄寿・寿老人】の回を見てまいりました。
実際これはもっと小さいギャラリー公演という五十人入れば一杯になってしまうような所でやっていたものを再演したものです。一幕物で一つの話なんですが、その主たる話しを三つの小芝居で説明するようなそんな筋立てになっています。一つ一つの小芝居に出てくる人は三人ぐらいで、あまり関連ないなぁと思っているそれらの小芝居が最後にちゃんと関係しているのがわかるという、なかなかスカッとする終りで芝居を初めて見るような人にはわかりやすくオススメできます…が、今日の六時が最後になります。ですから次見に行きたい劇団にリストアップしてみるのをおすすめします。

とまあ特に感想というわけでもなく色々書いていたのですが、今回一つだけ非常に残念だったことが有ります。ギャラリー公演で見た時と今回で特に演出もセリフも、舞台装置や衣装、大道具、小道具等変化がなかったということ。

フォローするとすれば、ギャラリー公演でかなり完成されてしまった脚本、演出だったということなんだと思います。細かいことを言えば脚本だって今に合わせて台詞が変わってますし、装置や衣装なんかも変わっているんですが、大きなイメージとしての芝居にほぼ変化がなかった。
なので、前回見た人(私を含め)はちょっと物足りなかったのではないでしょうか。

もっと踏み込んで言えばギャラリー公演と本公演の値段差に納得がいかない。

とは言え非常に楽しかったです。前回と当然キャストが違うのですが(同じ人もいました)演技の質や話を伝えるエネルギーはたしかに今回のほうが上回っているでしょう。それでも前回のギャラリー公演とだぶるように感じました。それは個々の役者さんのスキルの問題ではなく、もしかすると無難な演出を選んだ演出家の問題なのかもしれません。

あと強いて小さい問題点を上げるとすれば、お客様がかなり身内の方が多かったのではないかという点です。確かにクスっとくる所でしたが、明らかに笑い声が上がっていたシーンが二、三箇所有りました。お客様が知っているなぁという空気を感じました。

そして逆にとても気に入った所は、やっぱり細かいマイムや動き、雰囲気を作るモブシーンは素晴らしい。始まって直ぐ、居酒屋の店内の雑然とした雰囲気を醸し出す場面や、教授を待つときの本を読む仕草、何も無い所に石像を置いてそれを見ながらあーでもないこーでもないと話す場面。本当にジャングルベル・シアターはそういう所に手を抜かずキッチリお芝居してくれます。
そして最後の最後にすべての話がジグゾウパズルのようにきっちり嵌る場面では、既にこうなる事を知っているにもかかわらず鮮やかさに喜びを感じました。

ただ、それらがあったとしてもやはり残念では有ります。今回のジャングルベル・シアター2015年春公演 ~20周年記念~「おとぎ夜話~特別編~」 に喜びはたくさんありました。でも驚きはあまり有りませんでした。私が見に行ったのはシアターグリーンのベースシアターで歌舞伎座や明治座では有りません。なのでそこは一考して頂きたいと強く感じました。
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by zukunashi | 2015-04-20 17:31 | 映画・演劇・音楽
『夜行万葉禄・辰』 ジャングルベル・シアター 2014年秋・ギャラリー公演
終わった芝居についてアレコレを書く、近頃恒例の「終わっちゃったら好き放題」劇評のコーナーです。パフパフ。

先日パーカッションのワークショップで先生から「しばらく遊んだほうがいいよ。」と言われました。さすがブラジル人は違うなぁと生徒の癖に妙な感心をしてしまいました。ですからチョット前から仕事を辞めてから家で次を考えながら遊んでいます。

家の事はやるようにしているんですが、なかなか捗りません。わたしの段取りが悪いせいも有るんですが、なにか一つ・・・例えば洗濯とか、掃除とか・・・やるとこれが結構億劫で、次をやる前に一度気合を入れ直さなければいけないので、タッタと家事を終わらせられません。慣れですかね、それともコツですかね。どっちもまだない私はチョット四苦八苦・・・

大幅に話が逸れました。

さて、好きな劇団ベスト10に必ずノミネートされている・・・って10個も劇団知ってたっけ?・・・ベスト3に必ず入っているジャングルベル・シアターの劇場でやる定期公演じゃなくギャラリーを借りて行うこじんまりとした方の公演を観に行ってまいりました。えー、いつものとおり公演は11月29日に終わっております(笑)これを見て今から行こうったってそうはいかない・・・スミマセンm(__)m

まあ大体書く気になるのが見たから2,3日後なんでこんな感じになってまいります。

で、今までもジャングルベル・シアターはギャラリー公演をしおりましたが、それは「おとぎ夜話」シリーズになっていて民俗学をテーマにした三題噺形式の芝居で、3つ見ると話の筋がわかるという構成になっていました。

今回は「夜行万葉録」というタイトルで、百鬼夜行を題材にとっていました。だから妖怪なんかが出てくる話なんですが、そんなにオドロオドロしいものではなく、むしろドライ。ですが、チョット人間?いや社会のダークな面を取り上げた話になっていました。

それでは例の通りざっと役者さんについて書いていきたいと思います。

メインは3人
 久々の福津健創さん。今までのギャラリー公演では外人役ばかりで変な訛りで喋っていたので、普通に喋っているのを見て若干違和感がありましたが、これは私の問題。ですが、私が見た金曜日の会ではセリフを噛みまくっていたように感じました。他の日はそんなことはなかったと思いますが、何かテンションが変な方に向いてしまっていたんでしょうかね?それを除けばハマり過ぎの役柄でした。もし、ほんとうに細かい事を気にしていいなら、グラスはもうチョット丁寧に扱ったほうがよろしいかと思います。
 浅野泰徳さん。言わずと知れたジャングルベル・シアターの座長+作演出。自分が作った話とはいえこの役は難しかったんじゃないかと思いました。一番最後に明かされた悲劇をそれまで隠さなければいけない。悲劇と書きましたが多かれ少なかれこういう事は普通の日常でも起きています。別れた恋人。喧嘩した親子、兄弟。元の絆が強ければ強いほど悲劇の度合いは深まるでしょう。敢えて大げさな事件を採用したのだと思いますがギャラリー公演では荷が重くなりそうな話でした。またそれを演じきった浅野さんも素晴らしい。
 松宮かんなさん。役として人形になるということじゃなくて、今回は声優っぽい感じでしたが、その人形、怖いですね(笑)いや声がうまく合っている上に松宮さんの表情や動きが後ろで見えているので、ある意味人形にそれが投影されてしまう感じで、うまくマッチしていました。今回の芝居で多分ココが一番難しかったんだと思います。役としては浅野さんの役は難しいと思いましたが、松宮さんの役は・・・というかやり方は足手まとい(人形)がある分面倒ですが、それをうまく逆手に取っていたように思います。ギャラリーが狭かったので出来ませんでしたが、握手するなら松宮さん・・・ていうか人形と握手したかったです。

『第一話 付喪神』
 大塚大作さん。えー安定の大塚さんです。マジ笑顔がいいですね。芝居の上手い下手とかではなく全身を遍く満たす雰囲気がいい感じです。極々少数の人にしかわからないと思いますが、遊気舎の『ぎこちない笑い』のあの役者さんを思い出しました。清々しい。
 都築知沙さん。子供子供していました。オママゴトで泥団子(ピカピカに光らせたやつ)を食べろと強要していた女の子を思い出しました。小学校低学年ぐらいだったと思いますが「◯◯君大好き。だから食べて。」という感じで迫るその女の子をフラッシュバックしました。でも迫られたのは私じゃないですが。無邪気に怖い感じが良かったです。
 岡教寛さん。敵役最高です。多分第一話のベストキャラです。濃いキャラクターばかりの第一話で一番どうしようもない濃さで芝居してました(笑)

『第二話 呪いの人形』
 升田智美さん。怖いっす。ステレオタイプな取りつかれ役なんですが、特に裏から人形が出て来た時の怖さと言ったら、秋口に怪談はヤバイですね。寒気なのか風邪の悪寒なのかわかりませんよ。
 竹内俊樹さん。あのビビりっぷりは素ではないか?と思うぐらいビビりっぷりが良かったですよ。ていうか升田さん怖すぎです(笑)今だから(笑)とか付けれますが、第二話の間はエクソシストで首が後ろを向くシーンを見るぐらい怖かったですから。そしてその彼氏役は・・・なんかお祓いしてもらった方がいいんじゃないですか、ぐらい熱演でした。
 篠崎大輝さん。カッコイイ霊能者さんは一瞬しか出番がありませんでした。でもね、まあ、あれですよ、呪われちゃったわけですからね。仕方が無いです。

『第三話 幻』
 おこさん。幅広い年齢をよく演じていました。チョット高年齢の演じ分けが弱い気がします。人形を買ってもらう時が一番キリッとしてました。
 本多照長さん。おこさんと同じく幅広く年齢を演じていましたが最初の父親役と後の婚約者役では父親役の方が良かったです。
ただ、最後の話はこの後のエンディングに直接繋がっていく絡みもあって印象は弱い。この話が終わった後に全体の話の落ちがあったので、そういう意味では非常にあっさりとしたエピソードになってしまっています。

舞台装置、衣装、小道具他はギャラリー公演で舞台装置はいつもと同じひな壇に黒い布を垂らしたもの、メインの3人以外上下黒の揃いの服、小道具はなし。

照明もほぼ決まったライトがずっと付いているぐらい。音響は邪魔にならない程度の音。とてもシンプルです。

ザーッと書いてきましたが、今回の話には、すべての謎が最後に解けるというものではありませんでした。しかし驚愕の事実が姿を表しました。

教訓なんかどうでもいいんです。全部妖怪のせいって事にしておけばいいのです。観終わった時に清々しくART SPOT LADOを後にしました。ただ、ビルの狭間の狭い所とか、なんか小さな鳥居とか、多分観終わったあとには、そんな所を探したくなります。そしてまた小さな幸せから育んでいけるようになった主人公に、乾杯をしたい気にもなりました。

そんなお芝居でした。
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by zukunashi | 2014-12-04 17:07 | 映画・演劇・音楽
ジャングルベル・シアター『八福の神』
年末になり、今年一年芝居を見た数は・・・少なかったなぁ。映画も同じく。
年末になり見そびれた芝居や映画を指折ってみると、芝居はあまり無いなぁ(笑)映画はたくさんあるなぁorz

とまあ色々考える年末です。
さて、先週末12月11日(水)~15日(日)にタイトルにあります劇団ジャングルベル・シアターの2013冬公演『八福の神』を見に行ってきました。
と書いたのが先週の話です。もう2週間立ってしまいました。゚(゚´Д`゚)゚。

本当は公演中にこの記事を掲げようと頑張ったんですよ。でも駄目でした・・・orz

で、今に至る。

今回の『八福の神』はギャラリー公演でやっていた演目を本公演にしたもので、劇中劇が3つあり、大きな謎を解きつつ、途中で出てきた謎も最後にはしっかり解かれて終わるところなど、形式的には同じものでした。

で、他にギャラリー公演と似通っているのがまず舞台装置。

ギャラリー公演の舞台と同じように真ん中に大きなハコのようなものに、黒い幕を掛けてポツンと置いてあるだけ。役者の出入りはギャラリー公演と違ってその後ろにちょっと高くしたばしょの左右から出来るのでちょっとそこは自由度が高いのですが、舞台上はそれだけ。

それと、メインキャラの服もそうですが、それ以外の、とくに劇中劇に出てくる人の衣装もダボッとした生成りっぽい綿のシャツとパンツで、職業を意識させない・・・逆に言えばどんな人にでもなれそうな服。

そして、なによりも「七福神」に係る話だったということ。

今回見に行って一番気になったのは、話をどう落とすか、というところ。ギャラリー公演の締めを本公演にしてくるとすれば、しっかり話を完結させるのだろう、とまず考えました。

芝居が始まり、メインの話と3つの劇中劇が進んでいくに連れ、ギャラリー公演では出来なかったことが、本公演でそれまでの劇場の広さなどの制約を離れるとやっぱりその分面白くなりました。それは音楽や照明を、大きな話にしても、中身がすかすかになるようなことがない演出や脚本も含め芝居全体がスケールアップして、最後(になるのかな?)に相応しいものでした。

メインの話のちょっと火曜サスペンスっぽい配役や1つ目と2つ目の劇中劇の漫画チックな演出

・・・とくに1話目のネギとカニの掛け合いのところとか、貧乏神と疫病神の駄目っぷりとか、2話目は藤田和日郎さんのマンガにありそう・・・

がツボにはまりました。

そしてメインのもう一つの話。諸子とおじいちゃんの話が、意外と普通なんです。火曜サスペンスっぽい話しの横で普通に思い出話が進行するんです。サスペンスと思い出話。この2つの取り合わせが絶妙で、最後におじいちゃんの謎(謎のおじいちゃんではない)が解けると 腑に落ちた という言葉通りでした。何かストンと落ちてきて、1つのピースだけはまっていなかったジグゾーパズルに、どこからかそこにハマるピースが、コロコロ転がって来て自然にハマったような、そんな終幕でした。

積み残し無く船出していった七福神の宝船のように、宝は残りませんでしたが、希望とか幸せのような何かが心に残りました。

楽しかったです。

で、役者さんで誰が良かったか?
主役3人(浅野泰徳、大塚大作、野上あつみ)は除外・・・悪い意味じゃないんですが、ハマっているところがあまりに強固で、良かったですはまり役ですぐらいしか言えないです。
諸子の祖父の竹内俊樹さんはおじいちゃん役にいいんですが、若い人の役の方が当たり外れがあって好きですね。悪くはない。
火曜サスペンスの2人(林智子、東野善典)エエ、出てきた時から分かってました。この2人の出来が主役3人を引き立てるということは。しかし私が見に行った2日目マチネ公演ではとくに東野さんの嫌味があまりに爽やかでええなぁ~と思わず声が出ました。あと、これが大人な芝居だったら林さんと東野さんは絶対不倫ですね(笑)
1話目の長女の演し物では女神とネギを演っていた松下勇さんがおかしかった。ただひたすらおかしかった。
2話目の次女の演し物ではひたすら西村さんが怖かった。いや、怖いなんてもんじゃなく怖かった。
3話目の荷実屋初代の話しでは、誰がいいということではなく、船出して嵐に立ち向かうところの皆の動き、そして船と波に目を見張った。海の上で風をいなし、波を乗り越えていく船乗りが素敵だった。

とまあ、なんか皆いいんですよ。で、もし誰か決めないとと言われたら火曜サスペンスの2人。ジャングルベル・シアター外の人ですが、この2人の芝居がフニャフニャだったら・・・と思うと今回は林智子さんと東野善典さん2人と握手がしたかったです。

出待ちすれば迷惑と思いしませんでしたが、久々に握手したかったです。素晴らしい演技、そして演出、脚本、照明、音響、大道具、小道具、衣装、美術。

今年はこれで芝居終了!!

また来年
(^O^)/
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by zukunashi | 2013-12-20 20:56 | 映画・演劇・音楽
ママ ジャングルベル・シアター6月4日シアターグリーン(池袋)
芝居を見るのも演るのも好きですが、もう演る方は出来ないzukunashiです。

見るのもこの頃は年に数本という有様ですからね。あまり熱心とはいえないかも。

さて、今回見に行ってきたお芝居は、既に一ヶ月前です。中々書けない。書こうと思うと空回る。という事で一ヶ月かかりました。時間をかけた割には冴えない感想ですが、読んでやって下さい。

ところで、ジャングルベル・シアターと言う劇団はご存知でしょうか?うちの奥様の今一押しの劇団です。元は違う劇団のお芝居を見に行って、そこの役者さんが客演する舞台を見に行ったら、ジャングルベル・シアターのお芝居だったわけです。その芝居は奥様と友達が見に行ったので、私は見に行けなかったのですが「悟らずの空」というお芝居でした。私はその次の特別公演「続々・おとぎ夜話~寿~」を観ました。そこで、私もこの劇団に興味を持ったわけです。そして今回、再演ということだったのですが「ママ…」を観てきたました。

率直な感想はメロドラマだなぁ、というものでした。笑う場面あり、泣く場面あり、人情味のあるラストで最後を締める。晴れやかな気分で劇場を後に出来る。そんな芝居でした。一つに収束してほっと出来る台本でした。はらはらドキドキするんですが、後味の良い終わりになる予感のある、そんな舞台でした。

大学の頃、芝居を始めてまもなくの頃は、逆にそういうものは馴れ合っている感じがして、できるだけ観ないように、遭わないように務めていました。そいういう芝居は観に行かず、先輩や知り合いがやっているアングラ色の強い舞台を良い舞台だと思っていました。たぶん今でもそう思っている事でしょう。

年月が変えたのでしょうか?面白い芝居ならそこまでこだわる気がなくなりました。18年前に遊気舎のとかげ親父を見た時に舞台上を圧倒する快気と怪奇。ひっくり返るかと思った結末。そしてごく普通に爆笑を織り込んだエンターテインメントを観てから、こだわっていたことがバカバカしくなったのかもしれません。東京に出てきて細々と芝居を見てきましたが、もう面白い芝居はないか・・・と思っても、東京のどこかでやっぱり面白い芝居は演られているんですね。

という訳で、一ヶ月前に終わってしまっていますが、この「ママ」と言うお芝居、そしてそれを上演したジャングルベル・シアターは良い芝居で且つ良い劇団です。

これからも見ていきたいと思います。

ちなみに私が見た時、一番良かった役者さんはポチ役の本多照長さんと金倉役の大塚大作さんでした。

次回は9月22日から、続々・おとぎ夜話と同じギャラリー公演ですが、コレも期待できます。なんたって安いし(笑)

では。
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by zukunashi | 2012-07-04 09:56 | 映画・演劇・音楽
【チョットネタバレ有り!注意!!】ジャングルべル・シアター ギャラリー公演「続々おとぎ夜話 寿」
又々芝居を見に行って来ました。芸術の秋、アートの秋ですね。

今回見に行ってきた場所は、ギャラリー公演となっているとおり、非常に狭い劇場での公演でした。
劇場はアートスポットLADOと言う所で、今年第1回神保町演劇フェスティバルを行い演劇でも神保町を発信しようという、非常にこの先楽しみな芝居小屋なんですが・・・リンクが切れています・・・orz。ドメイン維持の料金を払っていなかったのでしょうか?チョット残念です。(追記:現在はリンク先が復活しています。何があったのかはわかりませんが。10/25)

さて、ウェブページがなくても劇場があれば問題はありません。先程も書きましたとおりちょっと狭いです。間口一間半奥行きも同じぐらいでしょうか。観客席は40人入れば一杯なぐらいでしょうか。そんなコンパクトな舞台の中程には二段のひな壇…一段が50センチ程…が鎮座しています。そのひな壇を青い布が覆い、そのまま客席直前まで延びています。舞台装置はこれだけです。
上を見上げると照明は普通のハロゲンランプだけで、色も特についていない普通の黄色っぽい灯りだけです。
音響も天井に付いているステレオスピーカーだけなのでしょう。

さて、今回見に行った芝居は、よく見に行っている演劇集団ふれる~じゅ演劇集団ふれる~じゅ 20周年記念本公演『Triangle』にも出ていた、神田英樹、西村太一さんが所属している劇団で、今回はその縁で見に行くことにしました。
と、ここで私事ですが、劇場に着いた時、トランスコスモスの派遣仲間とばったり出会いました。同じ会社に派遣されて机を並べてテクニカルサポートをした仲です。こう言っちゃあナンですが、性格的に向いてないんじゃないか?と思ったこともあったんですが、今でも違う会社でテレサポをしているようです。この劇団の芝居を見に来ればまたいつかばったり会うことでしょう。
会場では出演者がそのまま会場整理をしていたり、適当に前説を言ったりとユルーイ雰囲気です。私達が着いたときには、もう残りの席が10もなく、前売り買ってよかったァ、という状態でした。当日は席が空いていれば入れますよ、というようで、入り口の所で6人ぐらいが待っていました。結構人気ありますね。

しばらくすると舞台のライトが付いて、前が明るくなります。そうすると今回の作/演出の浅野泰徳が出てきて、今回の芝居の簡単な解説をし始めます。お話は民俗学を元にした謎解きものです。と言うことです。

この芝居は1幕3場で、主人公の川端諸子がバイト先にあった石像(七福神の福禄寿と寿老人)の謎を解く(なんでこんな所にある?誰が作った?等々)というお話です。

久々に爽快な芝居でした。二つの話が最後の話で一つになり、キッチリ落ちる。唯これだけの事なんですが、破綻すること無く、キッチリ勘所を押さえ、そしてナニヨリ謎を余す所なく解き明かしてくれました。役者さんの台詞のテンポもよく、役者さんの動きにもキレがあり、表情も抜けていません。

気になったことがあるとすれば、小道具を全く使わないため、何気なく水を飲むとか、船が揺れる、持ち上げる、下ろすなどすべてが仕草だけです。チョット雑なところもありました。あと下に敷いた布が滑るために、演り辛そうな箇所も見受けられましたが、大きく影響されることはありませんでした。

芝居の最期の所で、キク役の松宮かんなさんがふいに涙を流す場面がありました。これは計算してされたことではないでしょう。役にハマり感極まってしまったのだと思います。彼女は舞台中央のひな壇に静かに座って、川端諸子とその先輩の最期の謎解きを聞いている場面でした。最前列の私の背後からもすすり泣く声が聞こえます。
その直前の過去の回想シーンで三人の役者さん(浅野泰徳、福津屋兼蔵、松宮かんな)の目は赤く、涙をたたえ感情が高ぶるのを抑えながら演技をしていました。もしかするとそれは、役に入り込み過ぎた感傷的な演技だったかもしれません。しかし、次のシーンで川端諸子に過去のいきさつを解き明かされ、その時の想いが川端諸子やバイト先の店長などに伝わった!と瞬時にわかるキクの涙でした。それは計算できない舞台の魔力です。


ところで残念な話、13(木)から19(水)まで毎日公演があるのですが、全て完売しているそうです。
ちょっとだけ当日券が出るという話。もしお暇なら、芸術の秋、食欲の秋を充実させてみてはいかがでしょう。神保町界隈は美味しい呑み屋も沢山ありますからね。

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by zukunashi | 2011-10-14 15:27 | 映画・演劇・音楽