あぁーっ・・・・・・『課長 島耕作』で止めておけばよかったのに
弘兼憲史氏はどちらかといえば嫌いな漫画家ですが、ちゃんと描き分けをしている人物描写や、時々噴出しそうになりますが、新しいものに対する旺盛な知識欲は尊敬に値します。しかし異分野について知識の足りないのに、そのままにしてなおかつ権威として振舞ってしまうところや、国際的な活躍が女性関係とパーティと思いつきの政策だったりするのは残念なところです。

さて、その弘兼氏がモーニングで連載している『専務 島耕作』が5/8発売の2008年23号で最終回になった。

当然次に『社長 島耕作』が待っているのだが、専務の最後のシーンで

「あぁーっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

という場面があった。それは島耕作の娘の奈美に「いつまで 社長 やるつもり?」と聞かれたときに返事だ。
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軽い気持ち?
それとも何かのアンチテーゼ?
自分は巨匠だから・・・とか?
担当編集者は『弘兼先生はいろいろ新しい事にチャレンジされるから・・・。』とでも思った?

これまで島耕作シリーズは、出来るだけリアルな雰囲気のビジネスマンガとして人気があったと思う。確かにこんなに女に不自由しない主人公だと、かなりの確率で女性関係スキャンダルが暴露されると思いますし、かなりの正義感で決して汚れ仕事をしない(回りがさせない)、本当にお話の中の理想像ですが、ビジネスも含めて出来るだけ本当に仕事をしているように見せようと努力していたとは感じました。

でもねブルース・ウィリスが役柄じゃなければ、テロリストのいるビルに潜入したりする訳がナイと思いますが、『ダイハード』を見ていればまるでその場面にいるようにわくわくするし、本当にライオンが話したりしないことを知っていても、『ナルニア国物語』を読めば話にぐいぐい引き込まれる。
でも、『ダイハード』のブルース・ウィリスがガラスが散乱している所を素足で走ったおかげで、足の裏にガラスが刺さってしまったシーンから、次のシーンに変わったらその足に包帯が綺麗に巻かれていたらどうだろう。まだビルの中でテロリストがいて、医者もいなければ看護婦もいないはずなのに、何で包帯が?!となって、せっかくの映画が台無しになってしまうでしょう。
ナルニア国物語のアスランの台詞に「と、作者は思った」という言葉がついたら、ベストセラーどころか全然売れないでしょう。映画だって作られないでしょう。

これからは島耕作というキャラはマンガに描かれるときだけ社長をしている。ヤング→主任→(たぶん係長)→課長→部長→取締役→常務→専務まではすべて作者の空想で、彼は弘兼氏のマンガの中でその役をやっている俳優さん、という事で。

そりゃあ私たちだってこんな奴はいないと思ってマンガを読んでいますが、作者自体がこう公言してしまえば、元々薄っペラかった弘兼氏のサラリーマン経験&人脈で書かれていたこのマンガは、もっと薄っぺらい贋物に成り下がったという事でしょう。

マンガ家が自分の作品を冒涜しちゃぁねぇ・・・と思った次第。

追伸
磯崎哲也氏のisologue - by 磯崎哲也事務所 April 24, 2008祝!島耕作氏社長ご就任にトラックバック。
以前もインサイダー取引の件で勉強させていただきました<(_ _)>
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by zukunashi | 2008-05-08 11:58 | マンガ(新しい)


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