エビビモpro 第8回公演『産声サンスクリット』
池袋のシアターグリーンは歴史のある小劇場ですが、劇団制作をしていた時もそんなに通ったことがない『いつか上演したい劇場』でした。制作を辞め何だかんだで10年以上ただ観る側にいると、もう3回目です。でも、ここで上演する劇団は、下北沢のスズナリとかも同じなんですが、ある程度お客様が見込めないと使えないですから、制作費で頭を痛めるだろうなぁ・・・とヒトゴトなんで勝手に想像しています。
さてシアターグリーンは、3つの劇場が一つのビルの中にあり、いつも色々な芝居が上演されています。今回タイトルに書いた エビビモpro 第8回公演『産声サンスクリット』 はシアターグリーンBOX in BOX THEATERは5階にある中位の大きさの劇場で100人から入る客席と4間半ほどの間口と奥行きのあるのびのびとした劇場です。

私が行ったのは27日の初日。そして31日に千秋楽を迎えますので、いつものとおり宣伝にはならない劇感想をつらつらっと書き連ねて行きたいと思います。

自分の名前や何処から来たのかわからない男が一人目を覚ます所から話が始まります。彼が少しずつ状況を理解してそして話が進行します。最後に主人公の二人はしっかりと握手をして別々の道を進んでいく・・・と書いていくとカッコイイのですがちょっとナンノコッチャという所もあります。

主人公ソラの姉ウミは、妹のソラと違い女の子女の子しているのですが遺伝子疾患で子供が出来ない(というような設定だったと思う)子供が出来るけど性同一性障害で自分を男と思う妹と、子供が出来ないのに人一倍女の子の姉。姉は当然妹を疎ましく思う。アンタなんかキライ!と言う。普段は女らしい女で、手のかからない長女なので人の良い笑顔でいるけど、その顔の裏側には・・・という2面性を持った役なんです。が、なんか足りない。張り付いた笑顔と妹に対した時の罵声を浴びせる顔・・・なんですがただ怒鳴っているだけのように聞こえる。ただ怒っているだけ・・・姉妹の間のどうしようもない運命のようなものが見えてこない。

それは姉妹の母であるダイチにも言える。
ダイチの場合は最後の方でソラの悩みにも気がついていた・・・と言うシーンがある。今度は私が守らないと、とソラに言う。でも、なんか後悔しているようにも、悩んでいたようにも聞こえない。言い訳をしている、アッケラカァンと言い放って、あはははぁと笑って終わりにしちゃう、そんな脳天気さが後から付いてきそうでドキドキしたけど、さすがにそこまで突き抜けた人物にはしなかったようだ。そう、ソラもそうなんだけど、ほんとうに悩んだ?!泣いて怒ったり、喧嘩したり、なじったり、逃げ出したりしたのかなぁ、この親子は。

人物がチョット薄いような気がしました。そしてそれが芝居を見た後の満足感に大きな影を落としているような気がしました。

さて、役者さんでは主演のソラ役鎌田みさきさんは面倒な役をしっかり演じていましたが、どうも男を演じるという事が少々ぶっきらぼうに演じることっぽく見えてしまったのが残念です。踊りは切れもありカッコ良かった。
ウミ役でく田ともみさんは上に書いたように面倒な役でした。背中に寒いものが走るぐらいの暗さを見せて欲しかったですが、普段の笑顔の仮面はそれだけでも十分怖いお姉ちゃんでした。ダイチ役の平島茜さんは何故か天真爛漫な母親になってしまいましたが、声や動きは聴き応え、見応えがあって結構好きなんです。主人公もう一人のタカ役山増圭さんは動きがひょうきんで飄々と軽い役がハマっていました。しかも最後までワカランチンな役でしたね。ルビー役の熊坂四歩さんの美声は中々なものです。しかし歌詞がチョット説教節だったのは、しかたがないところなのでしょうか。シュウとマイのお二人。動と静、ソウとウツ、外向と内向、ペシミストとオプチミスト、涙と笑顔。ミズノとミズホはいつも一緒。トリックスター役の有田一章さんは多才だ。ただ友だちらしき人が、彼が舞台に出てくるとちょっとした事ですぐ笑っていたのは逆効果。通販番組の桜じゃないんだから。とはいえ彼のような役者さんは大好きです。

全体としてはもう一回見てみたい劇団。ただ題名の意味不明さも含めてチョットアマチュアっぽいところがマイナス。あまり意味を考えてないか、考えすぎてヒネり過ぎて意味が無くなったかどちらかのような気がするんです。
[PR]
by zukunashi | 2013-04-01 02:11 | 映画・演劇・音楽 | Comments(0)


<< 今の体を考えなおしてみる テッド 確かにR15+だわこれは >>